プレオルソはいつまで続ける?やめるタイミングと卒業後の流れを歯科医師が解説

「プレオルソを始めたけれど、いつまで続ければいいの?」
「歯並びがきれいになってきた気がするけど、もうやめてもいい?」
「10歳を過ぎたら、プレオルソは卒業?その後はどうなるの?」
お子様のプレオルソ治療を続けている保護者の方から、当院でもこうしたご質問をよくいただきます。
プレオルソは「始めどき」の情報はインターネット上にたくさんある一方で、「やめどき」や「卒業後の流れ」について詳しく書かれた情報は意外と少ないのが実情です。
しかし実は、この「終わり方」こそが、プレオルソ治療の成果を長く保てるかどうかを左右する重要なポイントです。
この記事では、浜松市中央区の青木歯科医院が、プレオルソをいつまで続けるべきか、自己判断でやめるリスク、そして卒業後の選択肢について詳しく解説します。

プレオルソとは?まずは基本をおさらい
プレオルソは、乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」のお子様を対象とした、取り外し可能なマウスピース型の矯正装置(機能的顎矯正装置)です。
やわらかいポリウレタン素材でできており、装着するのは基本的に**「日中1時間+就寝中」**のみ。学校に持っていく必要がないため、お子様の負担が少ないことが特徴です。
プレオルソの目的は、歯を直接動かすことではなく、
- 舌の正しい位置を覚えさせる
- 口呼吸を鼻呼吸へ導く
- 顎の健全な成長を促す
といった、「歯並びが悪くなる根本原因」へのアプローチにあります。
いわば、永久歯がきれいに並ぶための「土台づくり」を行う装置です。
関連記事:プレオルソの基本や適応症例について詳しくは「小児矯正のプレオルソとは」をご覧ください。
結論:プレオルソは「年齢」ではなく「達成度」で終わりを判断します
まず結論からお伝えすると、プレオルソの終了時期は「10歳になったら終わり」と一律に決まるものではありません。
一般的な適応年齢はおおよそ4〜10歳頃、永久歯が生えそろう前までとされていますが、実際の「やめどき」は、次の3つの視点から歯科医師が総合的に判断します。
終了を判断する3つのサイン
① 治療目標としていた歯並び・咬み合わせが改善している
反対咬合(受け口)や上顎前突(出っ歯)など、治療開始時に目標とした咬み合わせの改善が達成されているかどうかが第一の基準です。
② お口の悪い癖(口腔習癖)が改善している
プレオルソの本質は「癖の改善」です。装置を外しても、
舌が正しい位置(上顎のスポット)に収まっている
普段から口を閉じ、鼻で呼吸できている
指しゃぶりや舌で歯を押す癖がなくなっている
この状態が定着していれば、後戻りのリスクは大きく下がります。
③ 永久歯への生え変わりの進行状況
プレオルソは顎の成長を利用する装置のため、永久歯が生えそろい、顎の成長のピークを過ぎる時期(おおよそ10〜12歳頃)が装置としての役割の区切りとなります。ただし生え変わりのスピードには大きな個人差があるため、年齢だけで判断することはできません。
この3つのサインがそろって初めて、「プレオルソ卒業」を検討する段階になります。逆に言えば、見た目の歯並びが整っただけでは、まだ卒業のタイミングではないことも多いのです。
「見た目が良くなったから」で自己判断でやめるのは危険です
保護者の方が最も注意していただきたいのが、歯並びが整ってきたことを理由に、自己判断で装着をやめてしまうケースです。
途中でやめると「後戻り」のリスクがあります
プレオルソで歯並びが改善しても、その原因となった舌の癖や口呼吸が完全に改善していない段階で装着をやめると、お口まわりの筋肉の力によって歯並びが元の状態に戻ってしまう「後戻り」が起こることがあります。
家づくりに例えるなら、プレオルソは「地盤改良工事」のようなものです。地盤(筋機能・呼吸・顎の成長)が固まる前に工事を中断してしまうと、その上に建つ家(永久歯の歯並び)は再び傾いてしまいます。
「嫌がるからやめる」前に、まずご相談ください
「子どもが装着を嫌がって続かない」というお悩みもよくお聞きします。実は、装着を嫌がる背景には、
装置のサイズやタイプが現在のお口に合わなくなっている
鼻づまり(アレルギー性鼻炎など)で鼻呼吸がつらい
装着の習慣づけがうまくいっていない
といった、調整や工夫で解決できる原因が隠れていることが少なくありません。やめてしまう前に、まずはかかりつけの歯科医院にご相談いただくことをおすすめします。

プレオルソ卒業後の3つのパターン
プレオルソを終えた後の流れは、お子様の状態によって大きく3つに分かれます。
パターン①:経過観察のみで終了
咬み合わせ・筋機能ともに良好で、永久歯もきれいに並ぶスペースが確保できている場合は、追加の矯正治療を行わず、定期検診での経過観察に移行します。プレオルソの理想的なゴールです。
パターン②:保定・筋機能トレーニングの継続
歯並びは改善したものの、舌癖や口呼吸がまだ残っている場合は、後戻りを防ぐために装着時間を減らしながら継続したり、お口の筋機能トレーニング(MFT)を併用したりすることがあります。
パターン③:2期治療(本格矯正)へ移行
プレオルソはあくまで「1期治療(土台づくり)」の装置です。歯の細かい位置や捻れまでは整えられないため、
永久歯のガタつき(叢生)が残っている
骨格的なズレが大きい
より精密に歯並びを仕上げたい
といった場合には、永久歯が生えそろってからワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置による「2期治療」へ進みます。
ここで重要なのは、プレオルソで土台を整えておくと、2期治療が必要になった場合でも、抜歯のリスクや治療期間を軽減できる可能性があるという点です。「2期治療が必要=プレオルソが無駄だった」ということでは決してありません。
浜松市でプレオルソの「やめどき」に迷ったら、青木歯科医院へ
プレオルソの終了判断には、咬み合わせの評価だけでなく、顎の成長段階、永久歯の萌出スペースの分析、筋機能の評価など、専門的な診査が欠かせません。
浜松市中央区の青木歯科医院では、小児矯正の開始から卒業、その後の経過観察まで一貫してサポートしています。
現在他院でプレオルソ治療中で、今後の進め方に不安がある方
「そろそろやめてもいいのか」判断に迷っている方
これからプレオルソを始めるか検討中で、「出口」まで含めて説明を聞きたい方
どのような段階のご相談も歓迎しております。お子様の歯並びについて気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. プレオルソは平均してどのくらいの期間使いますか?
A. お子様の状態により異なりますが、一般的には1〜3年程度が目安です。ただし期間よりも「治療目標の達成度」と「悪習癖の改善度」で終了を判断するため、定期的なチェックが重要です。
Q2. 10歳を過ぎたらプレオルソはもう効果がありませんか?
A. 顎の成長を利用する装置のため、永久歯が生えそろう時期以降は効果が限定的になります。ただし生え変わりには個人差があるため、年齢だけで判断せず、一度ご相談ください。10歳以降のお子様には別の矯正方法をご提案できる場合もあります。
Q3. 歯並びがきれいになったので、装着をやめてもいいですか?
A. 自己判断での中断はおすすめできません。舌の癖や口呼吸が残っている段階でやめると「後戻り」のリスクがあります。終了の判断は必ず歯科医師にご相談ください。
Q4. プレオルソが終わったら、必ず2期治療(本格矯正)が必要ですか?
A. 必ずしも必要ではありません。土台が整い永久歯がきれいに並んだ場合は経過観察のみで終了します。2期治療が必要な場合でも、プレオルソで土台を整えたことで治療の負担を軽減できる可能性があります。
Q5. 他院で始めたプレオルソの相談もできますか?
A. はい、可能です。現在の状態を診査したうえで、今後の進め方についてご提案いたします。転居などで通院先をお探しの方もお気軽にご相談ください。
監修:青木歯科医院 院長 青木俊明(歯科医師)
医院情報
青木歯科医院
TEL:053-485-5430

